5月22日、有り難い事に先月に引き続き、歌舞伎座にいってきました。
4月の歌舞伎座杮葺落初鑑賞の時に丹念に観察し、
お土産店などもリサーチしていたので、
余裕持っての観劇となりました。
今回は4月に急逝した友人のご主人から
彼女が見に行く予定だったチケットを
私に送って下さった事で実現しました。
行くつもりだったことがその早すぎた旅立ちを物語るのですが、
切ない思いは胸にしまって、一緒に見る気持ちで愉しんできました。
もう、夏が近づいたのでは?と思わせる暑い日でした。
さぁ、此の世から離れた浮世に身を投げて絢爛な夢の世界へ。
今回は二部の観劇でした。
伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)
〈御殿〉
乳人政岡 藤十郎
沖の井 時 蔵
松島 扇 雀
栄御前 秀太郎
八汐 梅 玉
〈床下〉
仁木弾正 幸四郎
荒獅子男之助 吉右衛門
藤十郎さんの政岡のどっしりした不動感は安心してみていられます。
御年80を越えているとは、両親達世代ですから本当に
色艶も健在で声の張りもあり、つくづくお達者です。
子役さん達の純粋に命懸けの役を必死に頑張っているところも見所です。
床下の場面は唐突ながらも派手な見せ場に物語を追いかけなくとも
賑々しく見栄を切って高麗屋播磨屋の大見得合戦に拍手喝采。
お家大事に振り回される幼子の理不尽かつ健気な物語に
隣席のご婦人が何度も涙をハンカチで抑えていたのが印象的でした。
夕霧 伊左衛門 吉田屋 廓文章(くるわぶんしょう)
藤屋伊左衛門 仁左衛門
吉田屋女房おきさ 秀太郎
阿波の大尽 秀 調
太鼓持豊作 千之助
番頭清七 桂 三
吉田屋喜左衛門 彌十郎
扇屋夕霧 玉三郎
これはもう、色男がだらしなく惚れた遊女を一目と
現れた遊郭吉田屋の場面ですが、玉三郎の初々しい可愛い遊女っぷりと
追いかける仁左衛門のてれてれしたしょうもない綺麗な男を眺める、
それだけのお芝居ですが、まぁ、絢爛豪華綺麗。
特筆すべきは、太鼓持ち豊作を演じた千之助がもう、
しっかり色気を放出してしなを作るし、
大人になりかけの少年の艶っぽさ全開で、このまま成長しないでいて欲しい
と願ってしまうほど。
秀太郎さんと彌十郎さんのかけあいもほのぼのしてとろけました。
それにしても仁左衛門って人はしょうもない色男がなんて素敵に演じられることでしょう。
玉三郎はもはや此の世の人ではないと前から思っていますが
いよいよ黄泉の国の人ではないかと呆然と憧れ募る思いです。
花道での和蝋燭の照明は昔の芝居小屋を彷彿とさせてくれる
素晴らしい効果で、今回も使われて人気の登場場面になるのではないかと思います。
浮世話ってのは、日々の生活のスパイス。
溜まった生活臭をここで綺麗さっぱり洗い流して
リセットするには最高のライブ鑑賞だと思います。
役者さんは勿論、大道具さんや、鳴り物、衣装、緞帳、お土産やさん、
観客の方々の装い、おしゃべり、佇まい、
様々が入り乱れて歌舞伎座でしか味わえない高揚感に
観劇後のみなさんの顔はとてもにこやか。
さて、次回はいつになりますことか。
母達も盛り上がっているようです。
すこし気張って母娘観劇でも企画しましょうかね。
歌舞伎座ギャラリーは大賑わいで時間に間に合わず断念でした。
公演のない日を狙うって事でしょうか。
画像は先月記念に撮ったものです。
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()
4月の歌舞伎座杮葺落初鑑賞の時に丹念に観察し、
お土産店などもリサーチしていたので、
余裕持っての観劇となりました。
今回は4月に急逝した友人のご主人から
彼女が見に行く予定だったチケットを
私に送って下さった事で実現しました。
行くつもりだったことがその早すぎた旅立ちを物語るのですが、
切ない思いは胸にしまって、一緒に見る気持ちで愉しんできました。
もう、夏が近づいたのでは?と思わせる暑い日でした。
さぁ、此の世から離れた浮世に身を投げて絢爛な夢の世界へ。
今回は二部の観劇でした。
伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)
〈御殿〉
乳人政岡 藤十郎
沖の井 時 蔵
松島 扇 雀
栄御前 秀太郎
八汐 梅 玉
〈床下〉
仁木弾正 幸四郎
荒獅子男之助 吉右衛門
藤十郎さんの政岡のどっしりした不動感は安心してみていられます。
御年80を越えているとは、両親達世代ですから本当に
色艶も健在で声の張りもあり、つくづくお達者です。
子役さん達の純粋に命懸けの役を必死に頑張っているところも見所です。
床下の場面は唐突ながらも派手な見せ場に物語を追いかけなくとも
賑々しく見栄を切って高麗屋播磨屋の大見得合戦に拍手喝采。
お家大事に振り回される幼子の理不尽かつ健気な物語に
隣席のご婦人が何度も涙をハンカチで抑えていたのが印象的でした。
夕霧 伊左衛門 吉田屋 廓文章(くるわぶんしょう)
藤屋伊左衛門 仁左衛門
吉田屋女房おきさ 秀太郎
阿波の大尽 秀 調
太鼓持豊作 千之助
番頭清七 桂 三
吉田屋喜左衛門 彌十郎
扇屋夕霧 玉三郎
これはもう、色男がだらしなく惚れた遊女を一目と
現れた遊郭吉田屋の場面ですが、玉三郎の初々しい可愛い遊女っぷりと
追いかける仁左衛門のてれてれしたしょうもない綺麗な男を眺める、
それだけのお芝居ですが、まぁ、絢爛豪華綺麗。
特筆すべきは、太鼓持ち豊作を演じた千之助がもう、
しっかり色気を放出してしなを作るし、
大人になりかけの少年の艶っぽさ全開で、このまま成長しないでいて欲しい
と願ってしまうほど。
秀太郎さんと彌十郎さんのかけあいもほのぼのしてとろけました。
それにしても仁左衛門って人はしょうもない色男がなんて素敵に演じられることでしょう。
玉三郎はもはや此の世の人ではないと前から思っていますが
いよいよ黄泉の国の人ではないかと呆然と憧れ募る思いです。
花道での和蝋燭の照明は昔の芝居小屋を彷彿とさせてくれる
素晴らしい効果で、今回も使われて人気の登場場面になるのではないかと思います。
浮世話ってのは、日々の生活のスパイス。
溜まった生活臭をここで綺麗さっぱり洗い流して
リセットするには最高のライブ鑑賞だと思います。
役者さんは勿論、大道具さんや、鳴り物、衣装、緞帳、お土産やさん、
観客の方々の装い、おしゃべり、佇まい、
様々が入り乱れて歌舞伎座でしか味わえない高揚感に
観劇後のみなさんの顔はとてもにこやか。
さて、次回はいつになりますことか。
母達も盛り上がっているようです。
すこし気張って母娘観劇でも企画しましょうかね。
歌舞伎座ギャラリーは大賑わいで時間に間に合わず断念でした。
公演のない日を狙うって事でしょうか。
画像は先月記念に撮ったものです。




