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Channel: あべまつ行脚
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京都 清水三年坂美術館 

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 清水寺の近く三年坂に小さな美術館、七宝を代表とする工芸の美術館があると
 知って一度訪ねたいと思っていました。

 智積院から市バスで五条坂に出て、
 ひたすら上り坂をあがり、清水寺の麓に出て
 清水詣でをせずに(もはや昔式にイケメンgetの意欲なく)
 三年坂に折れてしばらくでその小さな美術館が現れました。

 清水三年坂美術館。

 サイトはこちら

 「幕末・明治の七宝、金工、蒔絵、京薩摩を常設展示する
 初めての美術館です」(パンフレットより)

 京都駅の観光センターで市バスのパスを買ったときに
 パンフレット紹介の棚で発見した素晴らしい画像に魅了されて
 急遽、河井寛次郎記念館に行くことを止めてそちらに向かうことにしました。
 その紹介はこちら

 七宝の並河靖之、京薩摩の錦光山、などなど目を疑う
 仰天の緻密工芸にくらくらしながら
 展示品をよく見るための拡大鏡をのぞき込んでまたため息を漏らします。
 あれじゃ外国万博で日本の工芸技術に目が奪われたのも
 納得、仕方のないことです。
 そんな中になんと柴田是真の作品が現れてニヤリしました。
 銅鑼図筆箱
 去年でしたか、根津美術館で是真展が開催されましたが、
 彼の創る筆箱はどれも洗練された粋なデザインで
 誰か現代写しを創ってくれないかしらと所望します。

 特別展示は2階です。
 「加納夏雄と海野勝珉」 帝室技芸員シリーズ? 金工
 金工はまったく不案内で何も知らないのですけれど、
 武家社会が終わって装剣金具を作っていた金工師達が失業していった時に
 万博で上位入賞を果たして
 ついには明治天皇、宮内省などのお買い上げによって
 金工界のトップの座に躍り出た人、
 加納夏雄、海野勝珉の二人だったそうです。

 いやはや大変な工芸を拝見しました。

 職人の町、三年坂にふらりこういった専門の美術館があることに
 じつに京都らしい意地のようなものさえ感じたのでした。

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