トーハクの東洋館を見た後、本館に行ってみました。
ここは何年通っても底が知れないとは毎回驚かされ続けます。
今回も面白いモノ続々発見でした。
*国宝室には「法華経一品経」(慈光寺経)
美々しい料紙に美しい文字が並び、さぞ高位の方のものだと
感じ取れます。
平家納経に続く鎌倉時代前期の装飾経典の代表とされているそうです。
*宮廷の美術
こちらには「鳥獣人物戯画断簡」
国宝になっている高山寺のものから分かれた断簡だそうです。
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「駿牛図巻断簡」もともとは牛の図が十図あるそうですが
その一図。何年か前にサントリー美で開催されたシアトル美展に
その兄弟を見たことを思い出しました。
他、五島美に赤牛図があるようです。
表装に牛車の片車輪をあしらった布を使っていて
持ち主の拘りに触れる思いがします。
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世界に散らばった牛の図が十図並ぶことはないものかと願います。
「馬医草紙絵巻」こちらも駿牛図と同じ頃の鎌倉のもの。
貴族が用いるのが牛ならば、武士達には名馬を持つことが大事なこととなりました。
その飼育に重要な薬草とか守護神などが描かれているそうです。
人の足となった牛、馬への愛情も垣間見れます。
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*茶の美術 広田松繁氏からの寄贈品展示
こちらは初夏のしつらいを感じます。
目にも清々しい古染付の白と青がさわやかです。
古染付山水文葉形皿、御所車図六面皿は明時代の景徳鎮窯。
網目魚文徳利、捻文杯、呉州染付飛馬文杯三点のコラボ。
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一点、黒楽がありました。黒宅茶碗 銘かのこ斑 一入
一入の黒は下地から赤がぼうっと浮かんで見えてきます。
そこが一入の最大の魅力でしょう。
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出光美で開催された古染付展につながります。
*屏風や、書画のコーナーは前回記事にしました。
*浮世絵
ここの展示コーナーは入ってビックリしました。
国芳の個展コーナーになっていたからです。
今回、平成24年度新収品の紹介期間で、その一環の展示となっていました。
通俗水滸伝豪傑百八人シリーズ。
目が血走ってしまいます。
iPhoneで全部撮りたくなりましたが、少々遠慮ましたが、
こってりご紹介します。
作品リストをリンクしておきます。こちら
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*一階の目に止まった近代絵画のコーナーには
浮世絵の新しい時代を築いた川瀬巴水の東京12題の連作10作が並びました。
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山種美術館で開催中の川合玉堂の大作が展示されていました。
「家鴨」
また山種の看板画家、速水御舟の若い頃の作品、「紙すき場」
には今村紫紅の色、構図には坂本繁二郎を参考にしたとされているそうですが、
後の御舟の絵の雰囲気からは想像出来ない作品で驚きました。
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また、堂々たる近代の獅子がいました。
唐獅子 前田青邨
この屏風は昭和天皇即位記念に獅子図屏風を献上していますが、
それに先立つ大正期の制作とされているようです。
とても現代的で、戯画的、イラスト的だと驚きました。
この兄弟の獅子が静嘉堂にいましたね。
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*特別企画からは平成24年度新収品の展示がありました。
詳細リストはこちらから
赤壁賦 本阿弥光悦筆
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無地刷毛目茶碗 銘冬頭 朝鮮
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蘭図扇面 池玉蘭
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またまた国芳がいました。
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こうして今回も新しいお宝をたっぷり拝見し、
国芳のパワーに圧倒させられました。
閉館のお知らせが流れるまで楽しみましたが、
いざ、帰ろうとしたら突然の夕立。
しばし躊躇しましたが、雨脚の落ち着くのを見計らって
我が家を目指したのでした。
そろそろ上野公園不忍池の蓮の花を見に行きたい季節となりました。
そして、いよいよ名筆の展覧「和様の書」展が迫ってきました。
書の展覧はなかなか漢字の国日本人のくせにちっとも読めない、
そういう大きな壁がつい関心を遠ざけてしまうのですが、
美しい気配、それだけでも鑑賞に堪えるものですから、
楽しみにしたいと思います。
特設サイトはこちら
酷暑の避暑にトーハクに逃げ込んでお宝の魔法の国で遊ぶのも
面白い夏の過ごし方となることでしょう。
ここは何年通っても底が知れないとは毎回驚かされ続けます。
今回も面白いモノ続々発見でした。
*国宝室には「法華経一品経」(慈光寺経)
美々しい料紙に美しい文字が並び、さぞ高位の方のものだと
感じ取れます。
平家納経に続く鎌倉時代前期の装飾経典の代表とされているそうです。
*宮廷の美術
こちらには「鳥獣人物戯画断簡」
国宝になっている高山寺のものから分かれた断簡だそうです。

「駿牛図巻断簡」もともとは牛の図が十図あるそうですが
その一図。何年か前にサントリー美で開催されたシアトル美展に
その兄弟を見たことを思い出しました。
他、五島美に赤牛図があるようです。
表装に牛車の片車輪をあしらった布を使っていて
持ち主の拘りに触れる思いがします。

世界に散らばった牛の図が十図並ぶことはないものかと願います。
「馬医草紙絵巻」こちらも駿牛図と同じ頃の鎌倉のもの。
貴族が用いるのが牛ならば、武士達には名馬を持つことが大事なこととなりました。
その飼育に重要な薬草とか守護神などが描かれているそうです。
人の足となった牛、馬への愛情も垣間見れます。



*茶の美術 広田松繁氏からの寄贈品展示
こちらは初夏のしつらいを感じます。
目にも清々しい古染付の白と青がさわやかです。
古染付山水文葉形皿、御所車図六面皿は明時代の景徳鎮窯。
網目魚文徳利、捻文杯、呉州染付飛馬文杯三点のコラボ。



一点、黒楽がありました。黒宅茶碗 銘かのこ斑 一入
一入の黒は下地から赤がぼうっと浮かんで見えてきます。
そこが一入の最大の魅力でしょう。

出光美で開催された古染付展につながります。
*屏風や、書画のコーナーは前回記事にしました。
*浮世絵
ここの展示コーナーは入ってビックリしました。
国芳の個展コーナーになっていたからです。
今回、平成24年度新収品の紹介期間で、その一環の展示となっていました。
通俗水滸伝豪傑百八人シリーズ。
目が血走ってしまいます。
iPhoneで全部撮りたくなりましたが、少々遠慮ましたが、
こってりご紹介します。
作品リストをリンクしておきます。こちら










*一階の目に止まった近代絵画のコーナーには
浮世絵の新しい時代を築いた川瀬巴水の東京12題の連作10作が並びました。



山種美術館で開催中の川合玉堂の大作が展示されていました。
「家鴨」
また山種の看板画家、速水御舟の若い頃の作品、「紙すき場」
には今村紫紅の色、構図には坂本繁二郎を参考にしたとされているそうですが、
後の御舟の絵の雰囲気からは想像出来ない作品で驚きました。

また、堂々たる近代の獅子がいました。
唐獅子 前田青邨
この屏風は昭和天皇即位記念に獅子図屏風を献上していますが、
それに先立つ大正期の制作とされているようです。
とても現代的で、戯画的、イラスト的だと驚きました。
この兄弟の獅子が静嘉堂にいましたね。


*特別企画からは平成24年度新収品の展示がありました。
詳細リストはこちらから
赤壁賦 本阿弥光悦筆

無地刷毛目茶碗 銘冬頭 朝鮮

蘭図扇面 池玉蘭

またまた国芳がいました。



こうして今回も新しいお宝をたっぷり拝見し、
国芳のパワーに圧倒させられました。
閉館のお知らせが流れるまで楽しみましたが、
いざ、帰ろうとしたら突然の夕立。
しばし躊躇しましたが、雨脚の落ち着くのを見計らって
我が家を目指したのでした。
そろそろ上野公園不忍池の蓮の花を見に行きたい季節となりました。
そして、いよいよ名筆の展覧「和様の書」展が迫ってきました。
書の展覧はなかなか漢字の国日本人のくせにちっとも読めない、
そういう大きな壁がつい関心を遠ざけてしまうのですが、
美しい気配、それだけでも鑑賞に堪えるものですから、
楽しみにしたいと思います。
特設サイトはこちら
酷暑の避暑にトーハクに逃げ込んでお宝の魔法の国で遊ぶのも
面白い夏の過ごし方となることでしょう。